梅雨が明けると台風シーズンになり、ニュースや天気予報で台風情報を目にする機会も多くなります。
しかし、何気なく見ている台風情報ですが、
- そもそも台風情報ってどう見ればいいの?
- 予報円って聞いたことあるけど、どういう意味?
- 強風域と暴風域、暴風警戒域の違いって何?
- 台風の強さと大きさは何を基準に決めているの?
という人も多いのではないでしょうか?
この記事では台風情報の見方を解説します!
台風情報を正しく読み取れると、台風の実況と予想を正しく理解し、備えることができます。
台風情報の見方
台風情報を見るポイントは大きく5つです。
現在の中心位置
現在の中心位置は
観測時刻での台風の中心位置
です。
観測から発表までに約1時間かかるため、見ている時はさらに少し進んでいます。
強風域
強風域は
平均風速15m/s以上の風が吹く範囲のこと
です。
台風情報では黄色い円で表します。
平均風速なので、瞬間的にはこの1.5倍から2倍程度の風が吹くこともあります。
暴風域
暴風域は
平均風速25m/s以上の風が吹く範囲のこと
です。
台風情報では赤い円で表します。
平均風速なので、瞬間的にはこの1.5倍から2倍程度の風が吹くこともあります。
予報円
予報円とは
台風の中心が70%の確率で入る範囲のこと
です。
逆に言えば、台風は必ずしも予報円の中心を進むわけではありません。
予報円が大きいほど、台風がどこに進むかが定まっておらず、今後の進路がまだわからない要素が大きいということです。
予報円の大きさは「台風の中心が入る可能性のある範囲」だよ!
「台風の大きさ」や「台風の強さ」ではないから注意してね!
台風の現在位置に近いほど予報円が小さくなるのは、予想が正確になるからなんだね!
暴風警戒域
暴風警戒域とは
台風の中心が予報円内に進んだ場合に、暴風域に入る可能性のある範囲のこと
です。
予想時刻に台風の暴風域が無くなる場合、暴風警戒域は無くなって、予報円のみ表示します。
台風の強さ・大きさ
台風の大きさ
台風の大きさは
強風域(平均風速15m/s以上の領域)の半径
で決まります。
強風域の半径が500km未満だと「階級なし」、500km以上800km未満だと「大型」、半径が800km以上だと「超大型」と分類されます。
しかし、必ずしも「大きいから勢力が強い」というわけではありません。
台風の勢力は「強さ」で知ることができます。
台風の強さ
台風の強さは
最大風速(10分間平均風速の最大値)
で決まります。
最大風速(10分間平均風速の最大値)が33m/s未満だと「階級なし」、33m/s以上44m/s未満だと「強い」、44m/s以上54m/s未満だと「非常に強い」、54m/s以上だと「猛烈な」強さと分類されます。
「10分間平均風速」とは、観測時刻までの10分間の平均風速のことです。
「風速」や「平均風速」というときは「10分間平均風速」を指すことが多いです。
例えば、15時の平均風速は、14時50分から15時00分の10分間の風速の平均です。
「最大風速」とは、10分間平均風速の最大値のことです。
例えば、15時のA地点の平均風速が8m/s、B地点の平均風速が12m/s、C地点の平均風速が8m/s・・・とすると、15時の最大風速は12m/sとなります。
例えば、強風域の半径が600kmで、最大風速が40m/sの台風は「大型で強い台風」と表現します。
台風情報はどこで見れるの?
台風情報は気象庁が発表しています。
台風の5日(120時間)先までの24時間刻みの予報を6時間ごとに発表します(1日(24時間)先までの12時間刻みの予報は3時間ごとに発表)。
ウェザーニュースやtenki.jpなどでも台風情報を見れますが、基本的には気象庁が発表している台風情報と同じです。
個人的には、気象庁の台風情報が一番見やすいと思っています。
まとめ
今回は台風情報の見方を解説しました。
- 現在の中心位置は「観測時刻での台風の中心位置」のこと。
- 強風域は「平均風速15m/s以上の風が吹く範囲」のこと。
- 暴風域は「平均風速25m/s以上の風が吹く範囲」のこと。
- 予報円は「台風の中心が70%の確率で入る範囲」のこと。
- 暴風警戒域は「台風の中心が予報円内に進んだ場合に、暴風域に入る可能性のある範囲」のこと。
- 台風の大きさは「強風域の半径」で決まる。
- 台風の強さは「最大風速」で決まる。
台風情報を正しく読み取れると、正しい防災対策や避難行動ができるようになります。
気象業界には「腐っても鯛(意味:鯛は腐っても鯛で、価値は変わらない)」になぞらえた「腐っても台風」という言葉があります。
台風が弱まって勢力が衰えても(=腐っても)絶対に油断するな、という教訓から生まれた言葉です。
どんなに弱まっても台風は台風です。
正しい知識と行動で台風に備えましょう。
なんとなく分かったかな?
読んでくれてありがとう!
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