問7
北半球の偏西風帯におけるジェット気流の一般的な特徴について述べた次の文 (a) ~ (c) の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。
(a)
ジェット気流の風速が下流の方ほど強くなっている領域では、ジェット気流は等圧面上で等高度線を高度の高い側から低い側に横切ることが多く、弱くなっている領域では逆の向きに横切ることが多い。
(b)
温帯低気圧の発生・発達に伴って亜熱帯ジェット気流の北側に出現する寒帯前線ジェット気流では、亜熱帯ジェット気流と比べて風速が極大となる高度が低い。
(c)
亜熱帯ジェット気流も寒帯前線ジェット気流も、ジェット気流の軸は対流圏上層の圏界面付近にあり、温度傾度の大きな前線帯の上空に位置していることが多い。
本問は、寒帯前線ジェット気流・亜熱帯ジェット気流のいずれも、その風速が最大になる圏界面付近の強風軸の下には、温度風の関係から周辺より温度傾度の大きな前線帯があることを問う問題でした。
一般に、前線帯には対流圏全層にわたるものから、対流圏中・上層に限られているものなど様々なものがあります。寒帯前線ジェットに対応しては地上まで達する前線帯が存在することが多いことが知られています。一方、亜熱帯ジェッ ト気流の形成にはハドレー循環による角運動量輸送の効果も重要と考えられており、対応する前線帯は地上に達していないことが多いとされています。
今回の問題文においては「(ジェット気流は)温度傾度の大きな前線帯の上空 に位置していることが多い」と記述しており、この「前線帯」が対流圏中・上層 の前線帯を示すものか、地上まで達する前線帯を示すものか、曖昧な面がありました。
このため、問題文の「前線帯」が中・上層までの前線帯も示していると解釈した場合は問題文は「正」、地上まで達した前線帯を指していると解釈した場合は「誤」とする両方の回答があり得ると判断しました。
よって、本問の正解は1「(a) 正 (b) 正 (c) 正」としていましたが、2「(a) 正 (b) 正 (c) 誤」につ いても正解として採点処理することとします。
受験者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
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