問13
気象予報⼠について述べた次の⽂ (a) 〜 (d) の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1〜5の中から1つ選べ。
(a) 気象庁⻑官は、不正な⼿段によって気象予報⼠試験を受けた者、⼜は受けようとした者に対して、試験の合格を取り消し、⼜はその試験を停⽌することができる。
(b) 気象予報⼠試験に合格した者が気象予報⼠となるためには、合格発表の⽇から1年以内に気象庁⻑官に申請し、気象予報⼠名簿に登録しなければならない。
(c) 気象予報⼠名簿に登録された気象予報⼠は、5年ごとに気象庁⻑官から登録更新の認可を得なければならない。
(d) 気象予報⼠が気象業務法の規定により罰⾦以上の刑に処されたときには、当該気象予報⼠の登録は抹消される。
本問は、気象予報士試験の受験及び気象予報士の登録に関する問題です。
気象予報士に関する規定は、気象業務法の第二十四条の二から第二十四条の二十七までに集中的にまとめられています。
本問で問われているのは、そのうち「合格の取消し」・「登録」・「欠格事由」・「登録の抹消」の4つです。
それぞれ、気象業務法のどの条文と対応しているのかを意識しながら、選択肢を一つずつ確認していきましょう。
本問の解説
(問題)気象予報士について述べた次の文 (a) ~ (d) の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1〜5の中から1つ選べ。
(a) 気象庁長官は、不正な手段によって気象予報士試験を受けた者、又は受けようとした者に対して、試験の合格を取り消し、又はその試験を停止することができる。
(b) 気象予報士試験に合格した者が気象予報士となるためには、合格発表の日から1年以内に気象庁長官に申請し、気象予報士名簿に登録しなければならない。
(c) 気象予報士名簿に登録された気象予報士は、5年ごとに気象庁長官から登録更新の認可を得なければならない。
(d) 気象予報士が気象業務法の規定により罰金以上の刑に処されたときには、当該気象予報士の登録は抹消される。
→ 答えは (a) 正 (b) 誤 (c) 誤 (d) 正 とする 3 です。
まずは、関係する気象業務法の規定を見てみましょう。
(合格の取消し等)
第二十四条の十八 気象庁長官は、不正な手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、試験の合格の決定を取り消し、又はその試験を停止することができる。
2 指定試験機関は、前項に規定する気象庁長官の職権を行うことができる。
3 気象庁長官は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、2年以内 の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
(登録)
第二十四条の二十 気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。
(欠格事由)
第二十四条の二十一 次の各号の一に該当する者は、前条の登録を受けることができない。
一 この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者
二 第二十四条の二十五第一項第三号の規定による登録の抹消の処分を受け、その処分の日から2年を経過しない者
(登録の申請)
第二十四条の二十二 第二十四条の二十の登録を受けようとする者は、登録申請書を気象庁長官に提出しなければならない。
2 前項の登録申請書には、気象予報士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
(登録の抹消)
第二十四条の二十五 気象庁長官は、気象予報士が次の各号の一に該当する場合又は本人から第二十四条の二十の登録の抹消の申請があつた場合には、当該気象予報士に係る当該登録を抹消しなければならない。
一 死亡したとき。
二 第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき。
三 偽りその他不正な手段により第二十四条の二十の登録を受けたことが判明したとき。
四 第二十四条の十八第一項の規定により試験の合格の決定を取り消されたとき。
では、本問の選択肢と見比べてみましょう。
本問の解説:(a) について
(問題)気象庁長官は、不正な手段によって気象予報士試験を受けた者、又は受けようとした者に対して、試験の合格を取り消し、又はその試験を停止することができる。
→ 答えは 正 です。
合格の取消し等を規定した気象業務法第二十四条の十八第一項そのままの内容です。
第二十四条の十八 気象庁長官は、不正な手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、試験の合格の決定を取り消し、又はその試験を停止することができる。
不正な手段による受験者への処分は、公正な気象予報士試験を実施するうえで欠かせない規定ですよね。
てるるん条文の言葉そのままだから、落ち着いて読めば気付けるよ!
なお、合格を取り消された者は、永久に試験を受けることができないわけではありません。
同条第三項のとおり、情状により 2年以内 の期間を定めて試験を受けることができない、とされています。
3 気象庁長官は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、2年以内 の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
「3年」「5年」のような期間を入れたひっかけ問題が頻出ですので、2年以内という期間も合わせて押さえておきましょう。
したがって、気象庁長官は、不正な手段によって気象予報士試験を受けた者、又は受けようとした者に対して、試験の合格を取り消し、又はその試験を停止することができますので、答えは 正 となります。
本問の解説:(b) について
(問題)気象予報士試験に合格した者が気象予報士となるためには、合格発表の日から1年以内に気象庁長官に申請し、気象予報士名簿に登録しなければならない。
→ 答えは 誤 です。
本文のうち、「気象予報士となるためには気象庁長官に申請し、気象予報士名簿に登録しなければならない」という部分は、気象業務法第二十四条の二十のとおりであり、正しい記述です。
第二十四条の二十 気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。
注意したいのは、問題文に 「合格発表の日から1年以内に」 という期間の制限が書かれている点です。
登録の申請を規定した気象業務法第二十四条の二十二を見ても、登録の申請についての 期間の制限は設けられていません。
第二十四条の二十二 第二十四条の二十の登録を受けようとする者は、登録申請書を気象庁長官に提出しなければならない。
2 前項の登録申請書には、気象予報士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
実際に、気象予報士試験に合格すると、合格発表の当日に気象業務支援センターから「合格通知書」のハガキが届き、その後に登録申請の書類が届きます。
しかし、それは「必ず登録しなさい」と義務付けるものでも、「合格してからいつまでに登録しなさい」と期間を定めるものでもありません。
自分が登録したいときに、いつでも登録の申請ができます。



気象予報士試験に合格した方が登録するかどうかは、その人の自由ということだよ!



合格発表からブランクがあっても、いつでも登録の申請ができるのは安心だね。
したがって、本文のうち 「合格発表の日から1年以内に」 という期間の制限は気象業務法には存在しないものですので、答えは 誤 となります。
本問の解説:(c) について
(問題)気象予報士名簿に登録された気象予報士は、5年ごとに気象庁長官から登録更新の認可を得なければならない。
→ 答えは 誤 です。
気象業務法には、気象予報士の登録について、更新の手続きを定めた規定はありません。
登録の効果は、気象業務法第二十四条の二十五に規定する登録の抹消事由に該当しない限り、取得後に 生涯保有 することができます。
第二十四条の二十五 気象庁長官は、気象予報士が次の各号の一に該当する場合又は本人から第二十四条の二十の登録の抹消の申請があつた場合には、当該気象予報士に係る当該登録を抹消しなければならない。
一 死亡したとき。
二 第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき。
三 偽りその他不正な手段により第二十四条の二十の登録を受けたことが判明したとき。
四 第二十四条の十八第一項の規定により試験の合格の決定を取り消されたとき。



一度、気象予報士の登録を受ければ、その効果は登録が抹消されるまで続くんだよ!



気象予報士の資格を取れば、一生ものなんだね!
したがって、本文のうち 「5年ごとに気象庁長官から登録更新の認可を得なければならない」 という記述は気象業務法には存在しないものですので、答えは 誤 となります。
本問の解説:(d) について
(問題)気象予報士が気象業務法の規定により罰金以上の刑に処されたときには、当該気象予報士の登録は抹消される。
→ 答えは 正 です。
本文の内容は、関係する2つの条文を組み合わせて確認します。
まず、気象業務法第二十四条の二十一第一号には、「この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者」は、気象予報士の登録を 受けることができない( 欠格事由 )と規定されています。
第二十四条の二十一 次の各号の一に該当する者は、前条の 登録を受けることができない。
一 この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者
次に、気象業務法第二十四条の二十五第一項第二号には、気象予報士が「第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき」は、当該気象予報士の登録を 抹消しなければならない と規定されています。
第二十四条の二十五 気象庁長官は、気象予報士が次の各号の一に該当する場合又は本人から第二十四条の二十の登録の抹消の申請があつた場合には、当該気象予報士に係る当該登録を 抹消しなければならない 。
一 (省略)
二 第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき。
(以下省略)
つまり、すでに気象予報士として登録を受けていた者が、気象業務法の規定により罰金以上の刑に処せられた場合は、欠格事由に該当することとなりますので、登録が抹消されることになります。



「欠格事由」と「登録の抹消」って、別々の条文に書かれているんだね・・・



そう、第二十四条の二十一(欠格事由)と第二十四条の二十五(登録の抹消)の2つを組み合わせて読み解くのがポイントだよ!
【補足】「この法律」=気象業務法に限られる点に注意
なお、ここで注意したいのが、欠格事由の対象となるのは 「この法律」、すなわち気象業務法の規定により罰金以上の刑に処せられた場合に限られる点です。
気象業務法以外の法律(例えば刑法)の規定により罰金以上の刑に処せられた場合は、ここでいう欠格事由には該当しません。
本問の本文では「気象業務法の規定により罰金以上の刑に処された」と明示されていますので、これは欠格事由に該当します。
したがって、気象予報士が気象業務法の規定により罰金以上の刑に処されたときには、当該気象予報士の登録は抹消されますので、答えは 正 となります。
以上より、本問の解答は、(a) 正 (b) 誤 (c) 誤 (d) 正 とする 3 となります。
試験問題は「一般財団法人 気象業務支援センター」様の許可を得て掲載しています。
当記事の解説は「一般財団法人 気象業務支援センター」様とは無関係ですので、情報の誤りや不適切な表現があった場合には、お問い合わせからご連絡ください。
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