【第60回】2023年8月試験(学科一般試験)問13(気象予報士の配置と予報業務の記録)

問13

気象の予報業務の許可を受けた者(予報業務許可事業者)による事業所への気象予報士の配置などについて述べた次の文 (a) ~ (c) の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

(a) 現象の24 時間先から1週間先までの予報作業を毎日12時間行う予報業務許可事業者は、当該業務を行う事業所に4名以上の専任の気象予報上を配置しなければならない。

(b) 予報業務許可事業者は、当該予報業務を行った場合は、予報事項の内容と発表の時刻、及び予想を行った気象予報士の氏名を記録し、2年間保存しなければならない。

(c) 複数の気象予報士の配置が規定されている事業所において、規定数の気象予報士から1名が欠員となった場合には、4週間以内に、規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

   





解説

本問は、気象の予報業務許可事業者における気象予報士の配置等についての問題です。

本問の解説

(問題)気象の予報業務の許可を受けた者(予報業務許可事業者)による事業所への気象予報士の配置などについて述べた次の文 (a) ~ (c) の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

(a) 現象の24 時間先から1週間先までの予報作業を毎日12時間行う予報業務許可事業者は、当該業務を行う事業所に4名以上の専任の気象予報上を配置しなければならない。
(b) 予報業務許可事業者は、当該予報業務を行った場合は、予報事項の内容と発表の時刻、及び予想を行った気象予報士の氏名を記録し、2年間保存しなければならない。
(c) 複数の気象予報士の配置が規定されている事業所において、規定数の気象予報士から1名が欠員となった場合には、4週間以内に、規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

→ 答えは (a) (b) (c) とする です。

まずは、関係する気象業務法施行規則の規定を見てみましょう。

(気象予報士の設置の基準)

第十一条の二 法第十九条の二各号のいずれかに該当する者は、当該予報業務のうち気象又は地象の予想を行う事業所ごとに、次の表の上欄に掲げる一日当たりの現象の予想を行う時間に応じて、同表の下欄に掲げる人数以上の専任の気象予報士を置かなければならない。ただし、予報業務を適確に遂行する上で支障がないと気象庁長官が認める場合は、この限りでない。

一日当たりの現象の予想を行う時間人員
八時間以下の時間二人
八時間を超え十六時間以下の時間三人
十六時間を超える時間四人

 法第十七条第一項の許可を受けた者は、前項の規定に抵触するに至つた事業所(当該抵触後も気象予報士が一人以上置かれているものに限る。)があるときは、二週間以内に、同項の規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

(予報事項等の記録)

第十二条の二 法第十七条第一項の許可を受けた者は、予報業務を行つた場合は、事業所ごとに次に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を二年間保存しなければならない。

  予報事項の内容及び発表の時刻

  法第十九条の二各号のいずれかに該当する者にあつては、予報事項に係る現象の予想を行つた気象予報士の氏名

  気象庁の警報事項の利用者への伝達の状況(当該許可を受けた予報業務の目的及び範囲に係るものに限る。)

気象業務法施行規則「https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=327M50000800101

まとめると、予報業務許可事業者による気象予報士の配置については、

次の事項を覚えておけば良いでしょう。

気象予報士の配置
  • 配置する気象予報士の人数
1日当たりの予報作業時間人員
8時間以下2人
8時間を超過し16時間以下3人
16時間を超過4人
  • 上表の気象予報士に欠員が出たら、2週間以内に必要な措置をとらなければならない。

また、予報業務の記録と保存については、次の事項を覚えておけば良いでしょう。

予報業務の記録と保存

予報業務を行ったら

  • 予報事項の内容
  • 予報の発表の時刻
  • 予報を行った気象予報士の氏名
  • 気象庁の警報事項の利用者への伝達状況

を記録し、2年間保存しなければならない。

では、本問の選択肢と見比べてみましょう。

(a)について

(問題)現象の24 時間先から1週間先までの予報作業を毎日12時間行う予報業務許可事業者は、当該業務を行う事業所に4名以上の専任の気象予報士を配置しなければならない。

4人以上の気象予報士を配置しなければならないのは、 1日当たりの現象の予想を行う時間が16時間を超える場合ですので、答えは となります。

(b)について


(問題)予報業務許可事業者は、当該予報業務を行った場合は、予報事項の内容と発表の時刻、及び予想を行った気象予報士の氏名を記録し、2年間保存しなければならない。

これは正しいので、答えは となります。

(c)について

(問題)複数の気象予報士の配置が規定されている事業所において、規定数の気象予報士から1名が欠員となった場合には、4週間以内に、規定に適合させるため必要な措置をとらなければならない。

気象予報士に欠員が出たら、2週間以内に必要な措置を取らなければならないので、答えは となります。

以上より、本問の解答は (a) (b) (c) とする となります。

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書いてある場所:P328〜344(気象関連法令集)

備考

試験問題は「一般財団法人 気象業務支援センター」様の許可を得て掲載しています。

当記事の解説は「一般財団法人 気象業務支援センター」様とは無関係ですので、情報の誤りや不適切な表現があった場合には、お問い合わせからご連絡ください。

また、当記事に掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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