【第60回】2023年8月試験(学科専門試験)問12(特別警報・警報・注意報)

問12

気象庁が発表する特別警報、警報、注意報について述べた次の文 (a) ~ (c) の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の1~5の中から1つ選べ。

(a) 大雪特別警報の発表を判断するための指標には、24時間降雪量が用いられており、府県程度の広がりをもって50年に1度程度の降雪量が予想される場合に大雪特別警報が発表され、積雪深は考慮されていない

(b) 大きな地震が発生して堤防の損壊などの被害があった場合、普段なら災害が発生しない程度の雨でも洪水害が発生する可能性がある。このような場合は、洪水警報や洪水注意報の発表基準を暫定的に下げて運用する

(c) 積雪が多い地域では、春先に気温が上昇し降雨があると雪融けが進み、普段なら災害が発生しない程度の雨でも土砂災害や浸水害、洪水害が発生することがある。このような災害は融雪注意報の対象であり、大雨注意報や洪水注意報は発表されない

   





解説

本問は、気象庁の発表する特別警報、警報、注意報に関する問題です。

本問の解説:(a)について

(問題)大雪特別警報の発表を判断するための指標には、24時間降雪量が用いられており、府県程度の広がりをもって50年に1度程度の降雪量が予想される場合に大雪特別警報が発表され、積雪深は考慮されていない

→ 答えは です。

大雪特別警報は、府県程度の広がりをもって50年に一度の積雪深となり、かつ、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想される場合を発表指標としています。

したがって、大雪特別警報の指標には、積雪深も降雪量も考慮されていますので、答えは となります。

本問の解説:(b)について

(問題)大きな地震が発生して堤防の損壊などの被害があった場合、普段なら災害が発生しない程度の雨でも洪水害が発生する可能性がある。このような場合は、洪水警報や洪水注意報の発表基準を暫定的に下げて運用する

→ 答えは です。

気象庁では、大きな地震が発生した際には、震度や災害の状況に応じて,土砂災害警戒情報や大雨・洪水等の警報・注意報の基準を暫定的に下げて運用しています。

例えば、令和6年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」後、能登地方では土砂崩れによって、川がせき止められ、洪水の危険性が普段より高くなっている所があるとして、気象庁は1月9日から「洪水注意報」と「洪水警報」の発表基準を引き下げて運用しています。

具体的には、石川県能登地方の志賀町、七尾市、輪島市、珠洲市、穴水町、中能登町、能登町の計7市町で、洪水注意報と洪水警報の指標である「流域雨量指数」を通常の発表基準の7割に引き下げて運用しています。

また、揺れの大きかった地域では、土砂災害警戒情報、大雨警報・注意報の発表基準である「土壌雨量指数」の基準も引き下げて運用しています。

令和6年能登半島地震に伴う洪水警報・注意報発表基準の引き下げ
出典:気象庁ホームページ「「令和6年能登半島地震」に伴う洪水警報・注意報発表基準の暫定的な運用について

したがって、大きな地震が発生して堤防の損壊などの被害があった場合は、洪水警報や洪水注意報の発表基準を暫定的に下げて運用しますので、答えは となります。

本問の解説:(c)について

(問題)積雪が多い地域では、春先に気温が上昇し降雨があると雪融けが進み、普段なら災害が発生しない程度の雨でも土砂災害や浸水害、洪水害が発生することがある。このような災害は融雪注意報の対象であり、大雨注意報や洪水注意報は発表されない

→ 答えは です。

融雪注意報 は、融雪(=積雪が融解)によって、土砂災害や浸水害が発生するおそれがあるときに発表されます。

大雨注意報 は、大雨による土砂災害や浸水害が発生するおそれがあると予想したときに発表されます。

洪水注意報 は、河川の上流域での大雨や融雪によって下流で生じる増水により洪水災害が発生するおそれがあると予想したときに発表されます。

つまり、融雪による土砂災害浸水害のおそれがある場合には、大雨注意報ではなく融雪注意報を発表しますが、融雪による洪水のおそれがある場合には洪水注意報を発表する、ということです。

(大雨による融雪の影響で、土砂災害や浸水が予想される場合は、大雨注意報が一緒に発表されることもあります。)

したがって、融雪による土砂災害や浸水害は融雪注意報の対象であり、融雪による洪水は洪水注意報が対象ですので、答えは となります。

以上より、本問の解答は、(a) (b) (c) とする となります。

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書いてある場所:P363(融雪注意報)、P365〜367(洪水注意報・洪水警報)、P371〜372(大雪特別警報)


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書いてある場所:P269〜273(警報・注意報の知識)


気象庁ホームページ「気象警報・注意報の種類

気象庁ホームページ「よくある質問集:特別警報(気象)について

気象庁ホームページ「よくある質問集:警報・注意報について

備考

試験問題は「一般財団法人 気象業務支援センター」様の許可を得て掲載しています。

当記事の解説は「一般財団法人 気象業務支援センター」様とは無関係ですので、情報の誤りや不適切な表現があった場合には、お問い合わせからご連絡ください。

また、当記事に掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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