【第63回】2025年1月試験(学科一般試験)問2(湿潤空気塊の比湿)

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問2

次に⽰す3種類の湿潤空気塊の⽐湿 A、B、C の⼤⼩関係として正しいものを、下記の1〜5の中から1つ選べ。ただし、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるものとする。また、温度と飽和⽔蒸気圧の関係は次の表の通りとする。

A 温度 12℃ の乾燥空気 990g と⽔蒸気 10g からなる湿潤空気塊の⽐湿

B 温度 14℃ 、相対湿度 75 % 、気圧 700hPa の湿潤空気塊の⽐湿

C 温度 20℃ 、露点温度 16℃ 、気圧 900hPa の湿潤空気塊の⽐湿

   





解説

本問は、3種類の湿潤空気塊の⽐湿の⼤⼩関係を計算する問題です。

本問の解説

(問題)次に⽰す3種類の湿潤空気塊の⽐湿 A、B、C の⼤⼩関係として正しいものを、下記の1〜5の中から1つ選べ。ただし、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるものとする。また、温度と飽和⽔蒸気圧の関係は次の表の通りとする。

A 温度 12℃ の乾燥空気 990g と⽔蒸気 10g からなる湿潤空気塊の⽐湿

B 温度 14℃ 、相対湿度 75 % 、気圧 700hPa の湿潤空気塊の⽐湿

C 温度 20℃ 、露点温度 16℃ 、気圧 900hPa の湿潤空気塊の⽐湿

→ 答えは A < B < C です。

まずは、比湿について理解しておきましょう。

比湿 とは、空気中にどれだけ水蒸気が含まれているかを表す指標の一つで、

具体的には乾燥空気塊1kgあたりに何gの水蒸気が含まれているかを表します。

比湿

選択肢 A

(問題)A 温度 12℃ の乾燥空気 990g と⽔蒸気 10g からなる湿潤空気塊の⽐湿

比湿 s は、湿潤空気全体の質量(乾燥空気の質量 990g と水蒸気の質量 10g の和)と、水蒸気の質量 10g の比なので、(気温 12℃ は関係なく、)

s = 10 g /( 990 g + 10 g ) = 10 g /1000 g = 0.0100

となります。

選択肢 B

(問題)B 温度 14℃ 、相対湿度 75 % 、気圧 700hPa の湿潤空気塊の⽐湿

(ただし、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるものとする。)

温度 14℃ での飽和水蒸気圧は表から 16hPa です。

相対湿度は 75% なので、この空気塊の水蒸気圧は 16 × 0.75 = 12hPa となります。

問題文より、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるので、

s = 0.622e/p = 0.622 × 12 hPa /700 hPa 0.0107

となります。

選択肢 C

(問題)C 温度 20℃ 、露点温度 16℃ 、気圧 900hPa の湿潤空気塊の⽐湿

(ただし、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるものとする。)

温度 20℃ の空気塊の露点温度が 16℃ なので、飽和水蒸気圧は表から 18hPa です。

問題文より、⽐湿 s は、⽔蒸気圧 e 、気圧 p を⽤いて、s = 0.622e/p で近似できるので、

s = 0.622e/p = 0.622 × 18 hPa /900 hPa 0.0124

となります。

以上より、3つの湿潤空気塊の比湿の大小は

A:0.0100 < B:0.0107 < C:0.0124

となりますので、本問の解答は、A < B < C とする となります。

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書いてある場所:P61(混合比)


書いてある場所:P124〜125(比湿)


書いてある場所:P98〜99(比湿)


書いてある場所:P36〜37(比湿)

備考

試験問題は「一般財団法人 気象業務支援センター」様の許可を得て掲載しています。

当記事の解説は「一般財団法人 気象業務支援センター」様とは無関係ですので、情報の誤りや不適切な表現があった場合には、お問い合わせからご連絡ください。

また、当記事に掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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