問12
気象業務法に定められる気象予報士について述べた次の文 (a) 〜 (d) の正誤について、下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
(a) 気象予報士になるためには、気象庁長官の行う気象予報士試験に合格し、国土交通大臣の登録を受けなければならない。
(b) 不正な手段により気象予報士試験に合格したために、試験の合格を取り消された者は、最長3年間は気象予報士試験を受けることができない。
(c) 気象の予報業務の許可を受けた事業者は、当該予報業務のうち現象の予想とその発表については、気象予報士に行わせなければならない。
(d) 気象予報士が、刑法の規定により罰金以上の刑に処せられたときには、気象予報士の登録を抹消される。
本問は、気象予報士の業務や、資格の取得、喪失に関する問題です。
本問の解説
(問題)気象業務法に定められる気象予報士について述べた次の文 (a) 〜 (d) の正誤について、下記の1~5の中から正しいものを1つ選べ。
(a) 気象予報士になるためには、気象庁長官の行う気象予報士試験に合格し、国土交通大臣の登録を受けなければならない。
(b) 不正な手段により気象予報士試験に合格したために、試験の合格を取り消された者は、最長3年間は気象予報士試験を受けることができない。
(c) 気象の予報業務の許可を受けた事業者は、当該予報業務のうち現象の予想とその発表については、気象予報士に行わせなければならない。
(d) 気象予報士が、刑法の規定により罰金以上の刑に処せられたときには、気象予報士の登録を抹消される。
→ 答えは すべて誤り とする 5 です。
まずは、関係する気象業務法の規定を見てみましょう。
(気象予報士の設置及び業務)
第十九条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、当該予報業務のうち気象又は地象の予想を行う事業所ごとに、国土交通省令で定めるところにより、気象予報士(第二十四条の二十の登録を受けている者をいう。以下同じ。)を置かなければならない。この場合において、当該気象又は地象の予想については、気象予報士に行わせなければならない。
一 気象又は地象の予報の業務をその範囲に含む予報業務の許可を受けた者
二 気象関連現象予報業務をその範囲に含む予報業務の許可を受けた者(前号に掲げる者を除く。)であつて、当該気象関連現象予報業務のための気象の予想を行うもの
(合格の取消し等)
第二十四条の十八 気象庁長官は、不正な手段によつて試験を受け、又は受けようとした者に対しては、試験の合格の決定を取り消し、又はその試験を停止することができる。
3 気象庁長官は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、二年以内の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
(登録)
第二十四条の二十 気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。
(欠格事由)
第二十四条の二十一 次の各号の一に該当する者は、前条の登録を受けることができない。
一 この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二 第二十四条の二十五第一項第三号の規定による登録の抹消の処分を受け、その処分の日から二年を経過しない者
(登録の抹消)
第二十四条の二十五 気象庁長官は、気象予報士が次の各号の一に該当する場合又は本人から第二十四条の二十の登録の抹消の申請があつた場合には、当該気象予報士に係る当該登録を抹消しなければならない。
一 死亡したとき。
二 第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき。
三 偽りその他不正な手段により第二十四条の二十の登録を受けたことが判明したとき。
四 第二十四条の十八第一項の規定により試験の合格の決定を取り消されたとき。
気象業務法「https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=327AC0000000165」
では、本問の選択肢と見比べてみましょう。
本問の解説:(a)について
(問題)気象予報士になるためには、気象庁長官の行う気象予報士試験に合格し、国土交通大臣の登録を受けなければならない。
→ 答えは 誤 です。
気象予報士の登録を行うのは、国土交通大臣ではなく、気象庁長官ですので、答えは 誤 となります。
本問の解説:(b)について
(問題)不正な手段により気象予報士試験に合格したために、試験の合格を取り消された者は、最長3年間は気象予報士試験を受けることができない。
→ 答えは 誤 です。
不正な手段によって気象予報士試験を受けて試験の合格の決定を取り消された者に対して、気象庁長官が試験を受けることができないものとすることができる期間は、最長3年間ではなく、2年以内ですので、答えは 誤 となります。
本問の解説:(c)について
(問題)気象の予報業務の許可を受けた事業者は、当該予報業務のうち現象の予想とその発表については、気象予報士に行わせなければならない。
→ 答えは 誤 です。
気象の予報業務許可事業者が、予報業務のうち気象予報士に行わせなければならないのは、現象(この場合は気象)の予想であり、発表はこれに含まれないので、答えは 誤 となります。
本問の解説:(d)について
(問題)気象予報士が、刑法の規定により罰金以上の刑に処せられたときには、気象予報士の登録を抹消される。
→ 答えは 誤 です。
気象予報士が罰金以上の刑に処せられたことを事由として登録を抹消されるのは、気象業務法の規定に違反した場合だけであり、他の法律の違反はこれに当たらないので、答えは 誤 となります。
以上より、本問の解答は、すべて誤り とする 5 となります。
書いてある場所:ー
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書いてある場所:P328〜344(気象関連法令集)
試験問題は「一般財団法人 気象業務支援センター」様の許可を得て掲載しています。
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